厚生労働省が、公的年金の加入者に交付される「年金手帳」を廃止する方向で検討していることが29日、分かった。手帳には記録管理のために一人一人に割り当てられる基礎年金番号が記載されているが、保険料の納付記録や加入資格の管理は電子データ化が進み、役割が低下した。厚労省は手帳より発行費用がかからない簡素な通知書で代替する考えだ。
30日の社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の部会に提案し、他の制度改正とともに関連法改正案を来年の通常国会に提出する。

(2019年10月29日 共同通信)

※年金手帳は事務的処理のために必要であるばかりではなく、自分の仕事の履歴、やや大げさに言えば人生の歩みを記録したものとも言えよう。手帳形式がなくなるのは感情的にはさみしい気がしないでもないが、やはり膨大な事務効率が優先されることは致し方ないであろう。